空想高校野球

空想高校野球#89 選抜決勝

この記事はフィクションです。※登場する団体、人物、名称などは架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

決勝は、初の決勝進出の芳城(埼玉)と、11年ぶり3回目の優勝を狙う名商学園(愛知)。

芳城は秋の地元開催での関東大会で優勝、神宮大会では倉敷親和(岡山)に敗れたものの新チーム結成後、公式戦は神宮大会での1敗のみ。練習試合も勝利にこだわる姿勢で勝利を常に意識するチームを作ってきた。投手陣は川鍋を筆頭に4投手が今大会のマウンドに上がっている。主軸の蕪木、新井、鴻野がいずれも本塁打を記録しており、投攻守に渡って高いレベルの野球を繰り広げる。

名商学園は東海大会準決勝で志摩学園(三重)に敗れ、東海地区3番目の枠に滑り込んだ。しかし秋季愛知大会は優勝しているようにその実力を高く見る声もあり、今大会は安藤-葛西の左右の継投が効果的に決まっている。試合中盤や終盤に逆転か勝ち越す試合が続き、総力戦続きとなっているものの伝統校らしい勝負強さや終盤の集中力を発揮している。

▽決勝

名商学園(愛知)
00000
01100
芳城(埼玉)
(名)安藤-服部
(芳)栗原-浅見

名商学園の先発は今日も背番号①の安藤。左のオーバーハンド。6回までは安藤で粘って終盤勝負に持ち込みたいという監督の狙い通り先行を許したものの5回2失点と前半を及第点で抑えた。

対する芳城は、ここまで交互に先発してきた川鍋でも鷲見でもなく、背番号⑮の2年生・栗原。今大会3試合すべてリリーフで登板し、5イニングを無失点、被安打2と短いイニングながら抜群の安定感を発揮していた。名商学園も予測できなかったか、1安打1四球で名商学園打線を5回まで無失点に抑えた。

名商学園は早めに反撃に出て、いい流れで葛西へ継投したい後半戦。対する芳城は初優勝がちらついてくる後半戦、こちらも早めの追加点と継投のタイミングがポイントとなってきそう。

名商学園(愛知)
00000 0001=1
01100 000x=2
芳城(埼玉)
(名)安藤、葛西-服部
(芳)栗原、川鍋-浅見

前半は変化球主体で打たせて取っていた芳城・栗原が、6回からはさらにギアを上げ最速145キロの直球で押すようになる。名商学園打線は球威に押され、深めの内野陣の間を抜くことができない。7回裏からは葛西に継投して流れを変えに出るが、8回表も三者凡退と栗原を攻略できない。最終回、追い込まれた名商学園は一死から2番の久野が中前安打で出ると3番の小塚も一二塁間を破って一死一二塁。ここで芳城は川鍋へ継投。4番・日比野との勝負は遊ゴロ、芳城・内野陣は併殺を狙ったが送球が浮き、一塁手の足がベースから離れる併殺崩れの間に、二塁走者の久野が俊足で本塁を陥れここで1点差。珍しい守備の乱れが出たが、ここで守備のタイムで間合いを取った芳城は、続く打者を内野フライに打ち取ってゲームセット。芳城が選抜初優勝を飾った。

空想高校野球 設定資料②

過去10年の選抜決勝スコア

吹田新英10-5南方学院
龍応山4-2鹿児島錦陵
聖風社7-1仙台中央
伊豆育英5-4若狭大付
森ノ宮学園12-3六本松国際
黒潮学院5-2森ノ宮学園
愛知幸徳7-5神奈川国際
武庫川学園4-0愛知幸徳
森ノ宮学園8-1黒潮学院
芳城2-1名商学園