この記事はフィクションです。※登場する団体、人物、名称などは架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
北陸龍徳(石川)-平塚海晴(神奈川)
石川県勢最多の出場回数を誇る北陸龍徳。この夏は4年連続出場で、春夏通じて7季連続出場。甲子園経験者も多く残し、甲子園での戦い方も身に着けてきた。決勝進出は9年ぶり。前回は森ノ宮学園に敗れて準優勝。今年はその森ノ宮学園を準決勝で破って、石川県勢初優勝が目前。
5試合で48得点24失点と失点は多いがそれを上回る打力で勝ち上がってきた。代打、代走、守備での途中出場の選手の活躍も目立っており、市塚、宮本を中心に4人の投手も総動員で戦う。今大会は3試合でサヨナラ勝利と乗っている。
対する5年ぶり出場の平塚海晴。激戦の神奈川大会・決勝では選抜4強の湘南プレアデスを降し、本大会では準決勝までの4試合で5失点、2年生・小清水と3年生・出縄の両投手を中心に守備も2失策と堅い。昨夏の神奈川国際に続く2年連続の神奈川勢の優勝となるか注目。
2回戦からの登場で4試合を14得点5失点。「備える守備」が徹底されており、進塁を防ぐ判断力に優れた内野陣、守備範囲の広い外野陣いずれも洗練されている。小清水、出縄の2投手の継投でしぶとく守り勝つ野球が身上。
北陸龍徳の先発は背番号⑩の宮本。今大会2度目の先発。初回1安打を許すも無失点。平塚海晴の先発はエースナンバー2年生の小清水。こちらも安打と犠打でピンチを背負うも無失点の立ち上がり。
2回表・平塚海晴は安打、犠打、四球、四球で一死満塁のチャンスを作ると遊ゴロ併殺崩れの間に1点先制。2回裏・北陸龍徳も安打と犠打でチャンスを作ると、宮本への代打・徳田がセンター前にはじき返して同点。3回からマウンドに上がったエースナンバー・市塚と小清水が5回までそれぞれ0に抑える。
平塚海晴
01000
01000
北陸龍徳
(平)小清水-磯田
(北)宮本、市塚-米林
6回裏、膠着した中盤に訪れた最初のターニングポイント。球数が早くも100球を越えた小清水をとらえ三連打で北陸龍徳が1点を勝ち越し。さらに7回裏、先頭にストレートの四球を出したところで平塚海晴は小清水から出縄へ継投。
二死二塁となり投手・市塚への代打・詠を投ゴロに打ち取る。8回表・北陸龍徳は3番手に1年生左腕・宮岸⑱がマウンドに上がる。
平塚海晴
01000 00
01000 10
北陸龍徳
(平)小清水、出縄-磯田
(北)宮本、市塚、宮岸-米林
今大会3試合目の登板・宮岸、流れが変わりかねない場面の登板だったが8回表の平塚海晴の攻撃を三人で抑えると、8回裏・北陸龍徳は一死一塁から表の右中間への三塁打で3点目、さらに後続にもタイムリーが出てビッグイニング、5点差。8回に147キロの直球で見逃し三振を奪うなど絶好調の北陸龍徳・宮岸は、9回表の平塚海晴の攻撃も遊ゴロ、三ゴロ、最後の打者を捕邪飛に打ち取った。
平塚海晴(神奈川)
01000 0000=1
01000 104x=6
北陸龍徳(石川)
(平)小清水、出縄、宇留野-磯田
(北)宮本、市塚、宮岸-米林
北陸龍徳は初優勝、石川県勢としても初優勝となった。
北陸龍徳・越村監督「今回で7季連続出場、今年のメンバーだけでなく、彼らの先輩たちが残してくれた経験が勝たせてくれた優勝です」
平塚海晴・小清水投手「球に力がなく、変化球も思ったところにいかなかった。体力をつけてまた甲子園に戻ってきたい」