高校野球の個人研究

第106回選手権 佐賀大会展望

優勝候補は佐賀北、唐津商

佐賀北

昨夏は秋季、春季と県を制して優勝候補の筆頭に挙げられながらも夏は初戦で優勝した鳥栖工に敗れた佐賀北。今期はその鳥栖工を春季大会で降すなどで優勝、九州大会でも1勝した。順当であれば準々決勝で鳥栖工と再び対戦する可能性があるが、相手がどこでも決勝まで勝ち上がる可能性は高めだと思われます。

【佐賀北】
第104回・・・○●(1-3北陵)
第105回・・・●(1-2鳥栖工)
今大会の初戦・・・厳木(2回戦)

秋:
○5-1伊万里実
○9-0三養基
●8-11佐賀学園

春:
○6-5伊万里
○8-0三養基
○7-5鳥栖工
○8-1東明館
○3-1唐津商
○5-4春日(九州大会)
●1-3明豊(九州大会)

NHK杯:
○3-1神埼清明
○6-2早稲田佐賀
●2-9佐賀商

招待試合
●1-8横浜

唐津商

今期に入って県内で最も注目度を高めた選手は唐津商の木本投手と思われます。秋は興南を完封、春も九州大会で3完投で2勝、招待試合では横浜を相手に7回2失点。調整を間違わなければ夏は抑え込んで勝ち進むと思われます。打線がどれだけ援護できるか、また投手陣が木本投手の負担をどこまで軽減できるか。大会前の今の時点では最も優勝に近いと感じます。

【唐津商】
第104回・・・○○○●(2-4東明館)
第105回・・・○○●(0-1鳥栖工)
今大会の初戦・・・唐津南(2回戦)

秋:
○13-1鳥栖
○8-2鳥栖商
○5-0敬徳
○11-4神埼
●4-6有田工
○1-0興南(九州大会)
●1-10明豊(九州大会)

春:
○10-1嬉野
○2-0佐賀工
○10-0佐賀農
○12-6北陵
●1-3佐賀北
○5-2文徳(九州大会)
○3-2宮崎商(九州大会)
●1-2神村学園(九州大会)

NHK杯:
●3-5佐賀学園

招待試合:
●2-7横浜

追うシード校

龍谷

秋、春は初戦敗退ながらNHK杯で優勝して一躍シード権を掴んだのが龍谷。攻守のキーマン岩本に注目が集まるが、NHK杯で3完封の投手陣が夏も良い内容なら面白い。初戦の唐津西は昨夏3勝で8強入りしている不気味な相手。快勝できれば乗っていけそうだが。

【龍谷】
第104回・・・○○●(1-4佐賀学園)
第105回・・・●(0-1武雄)
今大会の初戦・・・唐津西(2回戦)

秋:
●6-8早稲田佐賀

春:
●2-8鳥栖

NHK杯:
○7-3太良
○9-0佐賀学園
○7-0鳥栖工
○1-0佐賀商

招待試合:
●1-6横浜

有田工

一昨年の夏の代表で、今期は秋の優勝校・有田工。九州大会では日南学園に惜敗。春以降は公式戦でも上位には入れない。初戦の相手は早稲田佐賀。同じブロックには佐賀商もいて、比較的ハードなところに入っている。

【有田工】
第104回・・・○○○○○優勝 ●(3-5浜田)
第105回・・・○●(1-8唐津西)
今大会の初戦・・・早稲田佐賀(2回戦)

秋:
○11-3鳥栖工
○4-0唐津東
○10-8早稲田佐賀
○4-3佐賀学園
○6-4唐津商
●9-10日南学園(九州大会)

春:
○8-6唐津商
●2-5東明館

NHK杯:
○7-0北陵
●3-7鳥栖工

その他の有力校

神埼清明

夏は2年連続で決勝まで勝ち上がっている神埼清明。今期は公式戦では0勝と結果が出ていないが、佐賀学園佐賀北との対戦で相手が悪かったとも言える。夏の初戦は同じ地区の三養基。もしかしたら次も同じ市内の神埼と対戦の可能性がある。よく知る相手に快勝していけばシード唐津商も脅かすかもしれない。

【神埼清明】
第104回・・・○○○○●準優勝(2-3有田工)
第105回・・・○○○○●準優勝(0-7鳥栖工)
今大会の初戦・・・三養基(2回戦)

秋:
●3-5神埼

春:
●2-4佐賀学園

NHK杯:
●1-3佐賀北

佐賀商

全国制覇経験校で甲子園県内最多出場の佐賀商も、夏の代表は15年間で一度だけ。秋、春、NHK杯を合わせれば優勝もあるし安定して上位だがなかなか夏に結果が出せていない。この夏は1回戦からの籤となり優勝まで6勝が必要。初戦は太良。初戦を勝てば準々決勝までは行きそうだが代表を掴むにはいかに消耗を抑えられるか。

【佐賀商】
第104回・・・○○●(0-2龍谷)
第105回・・・○○○●(5-6神埼清明)
今大会の初戦・・・太良(1回戦)

秋:
●3-4伊万里

春:
○14-0神埼
●1-3鳥栖工

NHK杯:
○3-1敬徳
○6-1東明館
○9-2佐賀北
●0-1龍谷

鳥栖工

昨夏、初戦で優勝候補の佐賀北をいきなり降してそのまま優勝した鳥栖工。しかも甲子園初出場ながら県勢10年ぶりの勝利も上げた。甲子園も経験した松延投手が秋は登板せず敗退し、春も佐賀北に7失点。昨夏は守備面は全国で戦えるレベルに仕上がっていただけに、今期もチームとしてどこまで夏に調整できるか。勝ち進めば準々決勝で春に敗れた佐賀北と再戦する。

【鳥栖工】
第104回・・・○●(0-5佐賀学園)
第105回・・・○○○○○優勝 ○●(1-3日大三)
今大会の初戦・・・鳥栖(2回戦)

秋:
●3-11有田工

春:
○11-0厳木・唐津青翔
○3-1佐賀商
●5-7佐賀北

NHK杯:
○3-2唐津工
○7-3有田工
●0-7龍谷

佐賀学園

夏6度の甲子園出場で6勝している佐賀学園は14年甲子園から遠ざかる。秋季大会は2017年から3連覇した事もあったが夏は4強入りも10年ほどない。今期は佐賀北神埼清明唐津商に公式戦で勝利しているが、各大会決勝には勝ち残れていない。この夏は1回戦からの籤で、しかも相手が東明館。さらに勝てば2回戦で北陵と序盤から厳しい道のりとなっている。

【佐賀学園】
第104回・・・○○●(1-11有田工)
第105回・・・○●(1-4佐賀商)
今大会の初戦・・・東明館(1回戦)

秋:
○4-2北陵
○12-5太良
○11-8佐賀北
●3-4有田工

春:
○4-2神埼清明
○4-2白石
●4-5北陵

NHK杯:
○5-3唐津商
●0-9龍谷

北陵

春季大会で3位に入り、地元開催の九州大会に出場の北陵、敗れはしたが大分と接戦を演じた。吉丸・前監督就任以降2015年頃からかなり強くなり、九州大会にも顔を出すようになったが、昨夏4強の他はまだ夏の実績が出ていない。今年は2回戦からの登場だが、(東明館佐賀学園)の勝者が相手で難しい籤を引いてしまったか。

【北陵】
第104回・・・○○●(2-5神埼清明)
第105回・・・○○○○●(3-4鳥栖工)
今大会の初戦・・・(東明館-佐賀学園)の勝者(2回戦)

秋:
○8-7武雄
●2-4佐賀学園

春:
○9-6唐津西
○7-0佐賀東
○3-1敬徳
○5-4佐賀学園
●6-12唐津商
○4-3東明館
●1-2大分(九州大会)

NHK杯:
●0-7有田工

東明館

2021年の代表校。こちらは直近5,6年を見るとかなり安定して結果を残している東明館だが、昨夏、監督のパワハラ疑い(調査結果でパワハラは認められなかった)で退任、一時休部の報道もあり今秋は初戦敗退。ところが春になると4位で九州大会出場までこぎつけた。部内の障害が取り除かれれば、ポテンシャルは低くないだろうから、佐賀学園北陵と続く序盤の高い壁を越えてくるなら面白い存在になるかもしれません。

【東明館】
第104回・・・○○○●(3-4有田工)
第105回・・・○○●(2-3北陵)
今大会の初戦・・・佐賀学園(1回戦)

秋:
●0-1佐賀農

春:
○10-8早稲田佐賀
○5-2有田工
○8-4太良
●1-8佐賀北
●3-4北陵
●2-3鹿児島実(九州大会)

NHK杯:
○11-2小城
●1-6佐賀商