第105回全国高校野球選手権

第105回選手権 第4日の展望

鳥栖工(佐賀)-富山商(富山)

地方の工業高校と商業高校、個人的には好みのカード。
鳥栖工は春夏通じて初出場。前評判は報知を除いて目立たなかったが優勝候補の佐賀北を破って勢いに乗った。チーム打率.341だが長打は少なく、内野の頭を越えるクリーンヒットは少なかった。出塁すれば犠打で好機を作る。古沢、松延響の継投がパターンで、古沢投手は27回を投げて被安打15、失点3。松延響投手は最速142キロ、14回を投げてソロ被弾の1失点のみ。守備もまずまずで、投手陣が踏ん張って試合を作る間に1点ずつ積み重ねる。
9年ぶり富山商はチーム打率.316だが2本塁打と長打力では上回りそう。上田投手は30回2/3を投げて4失点だが与四死球が23とかなり多い。しかし守備は5試合で無失策で、走者を出しながらも得点を防いできた。
富山商の上田投手の制球がポイントとなりそう。走者を出せば鳥栖工に好機を作らせてしまうが、走者を出させないなら長打のない鳥栖工は難しい展開となる。先制点を取った方がそのまま主導権を握って快勝する展開か。富山商としては複数点で一挙にリードを広げたい。鳥栖工は小刻みにでも得点を積み上げていきたい。

日大三(西東京)-社(兵庫)

4月から新監督となった日大三は2年連続。初戦から国士館と対戦し16得点で大勝するなどチーム打率.394、6本塁打。6番の針金が打率5割、2本塁打11打点。投手陣は安田がほとんどを投げて32回2/3で被安打22、9失点。
選抜準優勝の報徳学園に注目が集まった兵庫、その報徳を破った神戸国際大付を準決勝で降すなどで3季連続の甲子園が社。打率.363、7試合で5本塁打と負けていない。投手陣は、主に3投手が登板しておりエースナンバーは神戸国際大付戦で1失点完投した高橋。激戦の兵庫で春夏連続出場は、かなり春からもチームが成長していると思われる。
ともに激戦区を勝ち抜き、甲子園経験者も残る。日大三の安田投手の出来次第か、初戦のフレッシュな状態、投打の軸が結果を出せた方が勝利に近づく。

市和歌山(和歌山)-東京学館新潟(新潟)

智弁和歌山が初戦で敗れた今年の和歌山だが、市和歌山も春季大会で智弁和歌山を、そして近畿大会では報徳学園も降している。和歌山大会では智弁不在の中、チーム打率.273とあまり打てていない中競り勝った。打倒・智弁和歌山に燃えたであろうが、5試合11失策など予選の状態はあまり良くなかったように感じる。
東京学館新潟は日本文理、中越などに競り勝って春夏通じての甲子園初出場。チーム打率は.389。6試合すべて継投で、タイプの異なる投手陣で相手打線をかわす。
日頃、智弁和歌山に照準を合わせる和歌山勢はやはりレベルが高い。市和歌山は選抜でも初戦突破が多く、昨年初出場した和歌山東も選抜で1勝している。対する新潟勢は選抜出場から遠ざかり、夏の勝利も2017年が最後。市和歌山は流れを渡すようなミスには気を付けたい。

立命館宇治(京都)-神村学園(鹿児島)

立命館宇治は2年生エース十川投手が30回を投げ被安打28、9失点。195センチの長身で、与四死球6と制球力があり龍谷大平安を完封した。打撃では5番の築山が打率.550、12打点と打線が良く機能した印象。
神村学園はエースナンバーは松永投手だが、5試合26回を投げて被安打11、奪三振32の左腕黒木投手の内容が良い。1番の今岡が打率5割、6試合で11安打など出塁率が高く、本塁打も4人が記録している。
このところ鹿児島勢は甲子園ではやや低迷気味。しかし京都勢と鹿児島勢と対戦となると2016年、2017年と鹿児島勢が連勝している。立命館宇治は学校としてはまだ甲子園では1勝のみ。2年生エースの十川投手の出来次第か。